台湾には原住民が16部族存在します。日本語の資料があまりないので、正しく理解できているか分かりませんが、できるかぎり細かく調べてみました。台北に行くだけではなかなか知ることができない原住民の世界をみなさんにご紹介します。
※間違いがあればご指摘ください。こちらのブログで追記・訂正します。
テーマトーク
台湾の原住民について
- 台湾人の98%は漢民族、2%は原住民
- 中国語で原住民は元から住んでいる人という意味がある
- 日本植民地時代には「高砂族(たかさごぞく)」と呼んでいた
- 日本語教育を受けながらも日本との衝突は絶えなかった
(1)アミ(阿美)族
- アミ族自身はpangcah(パンツァ)と呼んでいる
- 人口は約21万人
- 中央山脈の東側で花蓮から台東までの平地全体
- 歌手の范逸臣、蕭敬騰、羅志祥、舒米恩が有名
- 台東国際原住民音楽祭や豊年祭などのイベント
(2)パイワン(排灣)族
- 人口は約10万人
- 最南部地域。屏東や台東の南部
- 頭目、貴族、司祭、士族、庶民の5階級に分かれている
- 神界、上界、人界、中界、冥界、下界が存在する
(3)タイヤル(泰雅)族
- 約9万人
- 最も分布地域が広く、8県またがっている
- 北は新北市で南は花蓮、南投
- 1/4タイヤル族の徐若瑄
(4)ブヌン(布農)族
- 人口は約5万8千人
- 分布はタイヤル族の次に広い
- タイヤル族の南、アミ族の西側
- 山岳地帯で全く海はない
- 色んな部族との折衝が多くなる場所
- 1914年大分事件、1916年丹大事件、1932年大関山事件
- もともと狩猟民族だったけれど、日本によって稲作を強制された
- 最近ではキリスト教が混じっている
首狩りの習慣について
- タイヤル、ブヌン、パイワン族に特に多かった文化として首狩りがある
- 日本人は「出草(しゅっそう)」と呼んでいた
(5)タロコ(太魯閣)族
- 人口約3万2千人
- 花蓮にタロコ渓谷がある
(6)プユマ(卑南)族
- 約1万4千人
- 台東の南部、平地
- とても狭い地域
(7)ルカイ(魯凱)族
人口約14,000人
(8)セデック(賽德克)族
- 人口は約1万人
- 南投の仁愛郷付近
- 『セデック・バレ』という映画で有名に
- ブログでも紹介している霧社事件
- 700名あまりが自殺も含め死亡
- モーナ・ルダオは最後に自殺
(9)サイシャット(賽夏)族
人口約6,000人
(10)ツォウ(鄒)族
人口約6,000人
(11)タオ(達悟)族
番組内でタオ族の人口が間違っていました。約4500人です。
(12)クバラン(噶瑪蘭)族
番組内では紹介していませんでした。人口約1,400人です。
(13)サキザヤ(撒奇萊雅)族
人口約900人
(14)サオ(邵)族
タオ族とサオ族を混同していて、紹介していませんでした。約770人です。
(15)サアロア(拉阿魯哇)族
人口約400人
(16)カナカナブ(卡那卡那富)族
人口約300人
原住民とLGBTQについて
少数の中の少数である原住民のセクシュアルマイノリティ。伝統という壁に立ち向かいながらその存在を知ってもらおうと活動しているそうです。
エンディング
「ささしょー」さんよりお便りをいただきましたのでご紹介、返答致しました。
こんにちは、ポッドキャストの方いつも楽しみに聞いています。
知的で聞きやすいトークがとても好きで第1回から遡って聞いています。特に第13回のデザイン事情についての話がためになりました。
私は今現在映像制作の仕事をしているのですが、とある作品が同性愛要素の部分が理由として中国での放送が中止となり残念な思いをしたことがありました。そこで気になったのですが、中国よりも同性婚合法化などが進む台湾では、性に関わらず表現の規制や放送コードといったものの事情はどんな感じなのでしょうか?また最近の海外ドラマのLGBTQ要素のようなことが時代の変化と共に変わって描かれているなと最近の台湾の作品から感じられることはありますか?
もしよろしければどこかでお話していただければとても嬉しいです(なくても大丈夫なので本当に良かったらで大丈夫ですすみません
これからも番組のほう頑張ってください、応援しております。
回答の補足
台湾の代表的なLGBTQを題材にした映画はこちらです
- 誰先愛上他的(2018年)
- 阿莉芙(2017年)
- 花吃了那女孩(2008年)
- 盛夏光年(2006年)
- 十七歲的天空(2004年)