ゲイアプリでUXデザインやマーケティングを活かしてみたら…
ゲイがアプリを使う目的としては、友達作りや真剣な交際相手を探すためと色々考えられます。見た目、性格、財力全てが完璧であれば申し分ありませんが、たいていは目的に応じていずれかの長所だけを重視することになります。そこでUXデザイン、マーケティングの考え方をゲイアプリでの使用シーンに当てはめて分析してみました。
マーケティングの考え方
戦うべき市場を把握する
自分がどういう属性でどのくらいの需要があり、ライバルがどれくらい存在するのか。それを把握することはマーケティングの分野において重要です。しかし「モテるに越したことはない」と考える人は多いため、どの市場にも自分の価値を高めたいと感じているはずです。そのモテるという現象をレストランに例えて考えてみると、あらゆる年代のリピーターが混在し地域問わずに売り上げが安定しているファミリーレストランを目指すことになります。これは非常にハードルが高いといえます。そのため、努力できる範囲内でどの市場を狙うかという戦略が重要になります。
「強み」は何なのか
会社の面接でも必ず聞かれることが、「あなたの強み(長所)は何ですか」という質問です。これはあなた自身がとても優秀でもその強みが会社で発揮できなければ意味がないからです。同じくゲイアプリの世界でも何が強みなのか自分を分析してみる必要があると考えています。例えば体型しか自慢できることがなければそれでも構いません。「それしかない」ではなく「それならある」と思考を切り替えて、その独自性を足掛かりに、他の良い部分を知ってもらうことになります。

ターゲットについて
戦うべき市場の把握と似ているのですが、ターゲットとは具体的な対象、マーケティングではセグメントと呼ばれています。こんなにもみんなから好かれているのに、なぜいつまでたっても特定の男性(彼氏)ができないんだろうという状況はありませんか。それはモテたいがために八方美人になってしまっている可能性があります。いわゆるモテ筋と呼ばれるイケメンであっても同じ状況が発生します。
Apple製品に熱烈なファンが多いのはなぜでしょうか。機能面でいうとWindowsやAndroidの方が勝っている点はたくさんあるかもしれませんが、それでもAppleには確固たるAppleらしさが存在するのです。それは同時に嫌う人もいる個性です。明確に「誰に対しての自分なのか」が伝わるブランド力を構築することが、特定の人に好かれる要因につながります。
具体的な販売戦略
市場が決まり、強みが分かり、ターゲットを決めたら最後は「どうアピールすべきか」です。自分を売り込むための分かりやすいプロフィール作りです。ここで間違えてはならないのが、もともと存在しない長所を作り上げて消費者を騙すような「キャラ作り」をしてしまうことです。内気な性格を知られたくないがために、乱暴な言葉遣いで男性らしさを演出し、それを求める層から支持を得たとすると、需要と供給のミスマッチが起こり、いずれ破綻します。
そこで相手に刺さるプロフィールを作るために、写真と文章の組み合わせをいくつか作成し、それぞれ一貫性があるか確認します。「明るい性格」と書いているのにすべての写真がしかめっ面だと説得力がありません。いくつかの案を作成して反応を見るのはA/Bテストと呼ばれ、同じような内容でも人によってどれが心地よく感じられるかが違うため、実際にベストな表現方法を探す手段になります。ポイントは他人に選んでもらうということです。自分だけで作成した時点で既に偏った選択肢になっているからです。これもマーケティングの現場でも重要になります。

マーケティングでのまとめ
マーケティング手法は、データが重要になります。アプリによっても市場が異なりますし、時期によって好みの変動がありますので、まず冷静にデータを集めてみると方向性が見えてくるかもしれません。マーケティングでも最終的にはどの層にも受ける大ヒット(モテる)を狙うか、固定のロイヤルユーザーを狙う(彼氏を作る)のでは手法が異なりますので、どっちつかずにならないように考えてみてください。
UXデザインでの考え方
そもそもUXとは何か
UXとはUser eXperience(ユーザー体験)のことで、ユーザーが商品やコンテンツに関わることで何を体験するかということになり、UXデザインはどういう体験をしてもらうかを設計するということになります。例えばスマートフォンで、具体的なデザインや機能の質は別として、非常に広角も撮影できるカメラを搭載することによって、人が大勢集まった時の撮影がしやすくなったため、自分にとってこのスマホは他に代えがたい体験をもたらしてくれていると感じた場合、UXデザインは成功していると言えます。
その表現は伝わっていますか?
自分の事をたくさん表現して少しでも多くの人に気に入ってもらおうとすると、押しつけがましく悪い印象を与えることがあります。かといってひと言だけでは、判断材料としては少なすぎます。さらに一部の人にしか分からない表現ばかりになって、伝わるべき人に伝わっていないこともあるかもしれません。Webサイトではユーザビリティという言葉で表現される問題です。
これは文章だけではなく写真でも同じことが言えます。まず顔写真の印象で決めるゲイアプリにおいて、スタンプで隠したりぼやけて詳細が分からない場合は、評価の対象になりえません。
友達からの印象
あなたの友達はどうして、友達なのでしょうか。恋人としての魅力に届かないとしても、自分では知りえない魅力を友達が感じているかもしれません。他のゲイよりも面倒見が良くて話していると楽しいという評価が圧倒的に多ければ、自覚がなかったとしてもそこを延ばしてアピールするべきです。「ノンケっぽい」ことを売りにした方が良い人に出会えたという経験があったとして、そこが評価されるかは他人が決めることです。アプリでは数秒の判断で第一印象が決まるため、他人からどう見られているかという評価はとても重要になります。
付き合うことによって得られる体験
数ある中から自分を選び、より深く知りたいと興味を持った相手にどういう思い出や期待を持ってアプリを利用し、今後どのように過ごすつもりでいるかを想定してみると、より鮮明な体験を提供することができます。単に声をかけてくれてラッキー!でもこれから何を話せばいいのかな、もし会うことになったら何をすればいいという迷いはすぐに悟られ、深い関係に発展しにくいかもしれません。例えば山登りの際の写真を使い、趣味は山登りと書くと、同じ趣味を持つ友達を探すためにアプリを使い始めた人は、今後のその人との付き合い方を想像でき、印象に残りやすいはずです。
チャットでのシナリオ
相手と自分の方向性が一致すればおのずとチャットでの「行動」につながります。ここで相手の安心感と期待感を維持するために、ある程度の筋書きを用意しておきます。それはあらゆる質問に答える準備をするのではなく、自分が答えやすい質問や話題に誘導するシミュレーションです。いきなり「あなたは僕に興味を持っていますか?」「好きですか?」と聞くことは難しいからです。チャットでの話の運び方次第で、どれだけ自分のプロフィールに興味を持ってくれているか把握できるはずです。実際に会うこと(コンバージョン)でより深い体験が得られると期待させることができれば、成功(コンバージョン)となります。
UXデザインでのまとめ
UXデザインの分野では、自分だったら相手とこういう関係になりたい、どこに行きたいなどの明確な体験を相手に求めることになるため、恋愛に関しては自分勝手になりがちです。しかし自分一人ではできない体験をアプリを通して得るためには、ある程度は相手を自分の望む方向に導く強引さが必要なるかもしれません。そして、自分の潜在的な欲求に気付かせてくれ、軌道修正することもUXデザインの醍醐味です。













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