台湾で家を探していると「1度5元」という表記を見たことがありませんか。これは電気メーターの数値に対しての計算なのですが、本当にこの計算で妥当なのか調べてみました。
一人暮らしではどれくらい電気を使うのか
そもそも台湾で生活してどれくらいの電気を使うか知る必要がありますので、一人暮らしの生活を例に出します。
■プロフィール
部屋タイプ:ワンルーム
人数:1人
主に使う電気:パソコン、クーラー、電熱器、電気ポット、電気スタンド、換気扇
生活スタイル:平日は昼間出勤し、夜は家で仕事。休日は家で仕事することも有り。
■電気使用量
夏季:100~140度
冬季:60~70度
台湾でのほとんどの賃貸では家で調理することがなく、IHや電子レンジなどの調理家電を使うことがありません。そのため電気代の大半はクーラーと言っても過言ではありません。
台湾電力会社での料金は?
2018年4月でのデータを参照しておりますので、あくまで参考程度に考えてください。毎月の度数で1度あたりの料金が変わるそうです。
上記の1人暮らしのデータと組み合わせると、まず1カ月で330度以上使うことがないため省略しています。そのため注目すべきデータは下記の通りになります。
1カ月120度以下(夏季):1.63元
1カ月120度以下(夏季以外):1.63元
1カ月121~330度(夏季):2.38元
1カ月121~330度(夏季以外):2.10元
実際の電気代とどれくらいの差があるのか?
まず、よくクーラーを使う夏季で計算すると、1カ月あたり130度使うとして、130度×2.38元=310元になります。1度5元で大家さんより請求されている場合は650元になるため、340元の差が発生します。冬季であれば、70度使うとして実際の電気代は115元、請求額は350元になり235元の差額になります。
なぜ1度5元以上なのか?
だいたい1度5元が相場なのですが、物件によっては5.5元や6元もあります。1元のくらいの差ならそんなに気にする必要もないと考えるかもしれませんが、台湾での平均月収を考えると大きな違いです。それでも実際の電気代との差があるのは事実で「請求し過ぎだ!」と怒るべきでしょうか。大家さんにそのあたりの事情を聞いたところ、物件を探している人は100元でも家賃が安い所を探していて、少しでも家賃の額面が安いと問い合わせも多いそうです。そのために家賃を安めにして、電気代でその分を補うということだそうです。
色んな物件を見学して、とある大家さんからこんな話を聞きました。「1度5元なんて高い金額を払わせるなんて私はできない」ということです。つまり大家さんによっては、1度5元を高いと認識しているのです。そのために比較的高い家賃の場合、電気代も家賃に含まれる場合もあります。
電気代も交渉の余地あり?
相場的に安い家賃の物件では1度5元を甘んじて受け入れるしかありませんが、1万5千元前後の比較的高いワンルームで1度7元請求されるとなると高い印象がありますので、どうしてもそこに住みたいと考えるのであれば、交渉した方がいいかもしれません。