夜市に行った時によく見かけるけど、何の食べ物か分からない時がありませんか。食べてみたいけれど、注文するのは勇気がいるという方に向けて、夜市の定番グルメをご紹介します。
滷味(ルーウェイ)
「滷味」という見たことのない難しい漢字で、何の料理か想像が難しいと思います。実は「滷肉飯(ルーローファン)」と同じ漢字なんです。つまり醤油や酒などの調味料で煮込んだものが「滷」になりますので、野菜や肉を煮込んだシンプルな料理になります。八角という香辛料が入っていることが多く、この匂いが苦手で食べられないという方は多いかもしれません。インスタント麺もあり、茹でて他の具材とごちゃ混ぜにされます。
好きなものを選ぶと、辛くするか聞かれるので、少し辛い方がいい場合は「小辣(シャオラー)」、辛いのが苦手な場合は「不辣(プーラー)」で通じます。ものによっては3つや4つで1つの値段なので、加減して注文してください。
おろしたニンニクを入れることも多いので、苦手な場合は、あらかじめ言っておく必要があります。
鹽酥雞(イェンスージー)
簡単に言うと、鶏のから揚げです。ですが、鶏肉だけではありません。野菜や練り物などを選ぶと、九層塔と呼ばれるバジルのような香草とともにカラっと揚げてくれます。味付けは何が入っているか分かりませんが、シンプルな塩味といった感じです。店によってはしょっぱいこともありますので、お酒と食べる場合は問題ないかもしれませんが、鹽酥雞だけではのどが渇くかもしれません。
豆乳雞(ドウルージー)
系統としては鹽酥雞と同じです。こちらはほとんどが鶏肉の色んな部位に分かれていることが多く、野菜はありません。揚げるときに付ける衣に麻酒豆腐乳と呼ばれる、沖縄の「豆腐よう」に似た調味料を混ぜるので、更に濃い味になります。まさにビールのおつまみという感じです。
關東煮(グヮンドンズー)
漢字を見て見当がつくかもしれませんが、おでんのことです。台湾のコンビニでもありますので、おなじみかもしれません。夜市の場合は、茹でる前の状態で具材が並んでいますので、カゴに食べたい具材を入れて渡すと、その場で茹でてくれます。日本人としては、ぐつぐつと煮込んでお出汁が染み込んだおでんが食べたいところですが、台湾風おでんはお出汁に入った水煮という感じです。
大腸包小腸(ダーチャンバオシャオチャン)
字を見るとあまり食欲がそそられませんが、日本人にもお勧めします。大腸が小腸を包んでいるという意味で、大腸がお米が入った太いソーセージで小腸が肉が入った通常のソーセージということです。つまり雰囲気としては、ソーセージが入ったおにぎりです。お米がたっぷり入っているので、食べ応えがあります。パクチーが入っていることがありますので、苦手な方は事前に確認した方がいいかもしれません。
刈包(グァバオ)
饅頭(マントウ)と呼ばれる肉まんの皮のような蒸しパンの間に、豚の角煮やパクチー、肉鬆(肉のでんぶ)などが入っていて、こちらも食べ応えがあります。台湾式ハンバーガーという感じで、歩きながら食べるのに適しています。
蚵仔煎(台湾語:ウアジェン)
日本人観光客の間で大定番の「カキのオムレツ」です。片栗粉が入ってねっとりとした食感と卵の風味、そして何よりも特徴的な甘いソースがたっぷりとかかっていて、カキの味はどこへやらという店もたまにあります。
蔥油餅(ツォンヨウビン)蔥抓餅(ツォンズァビン)
両方とも小麦粉とネギが主な材料で、韓国のチヂミに似ています。蔥油餅は平たく焼いただけで、蔥抓餅は途中でヘラを使ってフワフワ、カリカリに仕上げます。味はさほど変わりません。
麻糬(マーシュー、台湾語:モァチー)
台湾語の発音を聞くと分かりやすいかもしれません。日本の「モチ」のことです。台湾の屋台では、水でゆでたモチで、きな粉やゴマがまぶされています。かなり甘い味付けの店もあるので要注意です。
車輪餅(ツールンビン)
日本で大判焼きや今川焼きと呼ばれているお菓子です。日本のものより皮がパリパリしているのが特徴です。最近ではオレオや生のイチゴを入れることもあり、かなり特殊なスイーツへと進化しています。