建物の壁に貼られている赤い紙は何?【台湾の習慣】

台湾の街角で見かける、壁に貼られた赤い紙は何かご存知ですか?その存在について意味や種類を調べてみました。

縁起物として

主に店や家の入口に貼り、邪気を払い福を呼び寄せるための縁起物になります。日本でも立春札と呼ばれる似たものがあります。中華圏の場合、赤色がめでたい色とされており、赤い紙に金や黒の字で書かれています。

その名前と種類

斗方(正方形)

斗方

この形は斗方と呼ばれ、「春」「福」「寶」など1文字だけの場合に用いられる形です。4文字の場合でも使われることもあるそうです。たまに逆さまの状態を見かけますが、それは「春倒了(春をひっくりかえす)」が「春到了(春がやってくる)」と同じ発音になるので、逆になっています。

春條(縦長単体)

春條

春條の條は細長いものという意味があります。主に4文字の時に用いられますが、6文字以上の時もあります。

春聯(左右一対の縦長)

春聯

入口の両側に2枚1組で使用する縦長の赤い紙が春聯というそうなのですが、どうやら斗方や春條なども含めて春聯と呼ばれています。聯という漢字は「繋がっている」という意味があるので、見た目として「両側一対」の意味と、「春が繋がる→春を呼ぶ」という意味があるのかもしれません(これは推測です)。
春聯は4文字より7、8文字のほうが多いかもしれません。

橫披(横長単体)

橫披

春聯とセットで用いられることが多く、入口の上の部分に貼ります。よく見る文字は「國泰民安」で、国家が平和で人民の生活が安定しますようにという願いが込められています。

日本人も貼っていいのか

もともと中国の風習が台湾に浸透して、現在ではクリスマスの飾り物のように気分を盛り上げるツールの一つになっています。特に宗教的な意味はなく、日本人が自分の家や店に貼っても問題はないはずです。春節の時期は無料でもらえる場合もありますが、文房具屋や専門店に行けば買えますので、台湾に来た際はお土産にいかがでしょうか。