台湾で飲食店を始めたいけれど、何が必要か分からないという人は多いのではないでしょうか。ビザや居留証を取得している前提で、飲食店を始めるまでの準備についてご紹介します。
資格や届出について
日本のように消防署や保健所への届け出は必要ありません。調理師のような資格も必要なく、調理器具と場所さえそろっていれば誰でも始められます。ただ一部の特殊な業態、地域によっては申請が必要な場合もあります。
税金と統一発票について
どれだけ小さな飲食店でも納税の義務はあります。会社の登録をした後に、税務署に行き、「統一発票」という領収書のようなものを購入します。売り上げのたびにこの統一発票を発行し、税金を申告することになります。レジスターで自動的に発行することも可能です。
ただ、この統一発票を発行していない小型店舗もあります。毎月の売り上げが2万元以下の場合、申告が免除されるという制度があるらしいのですが、それ以上の売り上げの場合も、特に目立った売り上げがなければ統一発票を発行していません。
ただ日本人の場合は、税金の申請をしておいたほうが無難です。次回の居留証更新の際に、売り上げが審査の対象になるため、全く納税していないと、売り上げもないということになるからです。
設備や厨房機器について
台湾では飲食店の開店と閉店のサイクルが早く、居抜き物件や中古の厨房機器がたくさんあります。売れるスピードも速いため、開業の1ヶ月前から常にネットで物件を調べたり、中古厨房機器のお店に通ったりすることが必要になります。カフェやラーメン店など台湾にもよくある店舗の場合は、業務用冷蔵庫、エスプレッソマシン、コールドテーブルなど、厨房機器ごと店舗が売り出される「頂讓」がお得で、わざわざ厨房機器を買いそろえる必要がありません。
店舗はどこで探すのか
不動産屋や友人関係を頼っても構いませんが、「591」というWebサイトで検索するか、出店を希望するエリアを散歩することをお勧めします。不動産屋は売りたい物件を勧めるため、自分が希望する条件ではない事がほとんどです。591は現在営業中のお店も登録されており、実際に営業している状態の店舗を見学しに行くこともできます。散歩の場合は、まだどこのサイトにも登録されていないお宝物件が隠れています。店主が早く売りたいと思っている場合は、値段交渉して、開店資金を節約しましょう。
メニューや看板の印刷について
飲食店の数が多いため、印刷会社の数もかなり多い方だと思います。ただ、ほとんど品質は期待できないと思ってください。どうしても不安な場合は、日本で印刷して、持っていくことをお勧めします。
ネットで印刷を依頼することも可能なので、藍格印刷では日本よりも安価で(何度も申し上げますが、品質は…)チラシやPOP、オリジナルグッズや看板なども作ることができます。
台湾ではとにかく目立つ看板が求められ、控え目な看板にすると、たちまち客からのクレームが来ます。帆布生地のような安い素材でも構いませんので、できるだけ大きく、分かりやすい看板が理想です。
夜市は?
日本人は夜市に屋台を出すことができません。台湾人を経営者として資金援助することはできるかもしれませんが、よほど信用できる人でないと、売上金をそのまま持ち逃げされても、文句は言えません。
台湾では良い意味でも悪い意味でもザル計算な会計士が多いので、将来的に考えると、簿記初級レベルの知識を身に着けて、会計を自分で記録することが大切です。freeeでは基本機能をすべて無料で使えますので、日々の売り上げや出費を管理するには十分です。
台湾高雄で、居酒屋したいと、思っております。今、居抜き物件さがしてます、
ラーメン屋と居酒屋はどこも競争が激しくて大変ですね。
台湾では居抜き物件がほとんどで、スケルトンの状態はまずありません。「頂讓」と呼ばれる什器付きの物件も多いので、台湾の方と一緒に行って値段交渉するのがいいと思います。