温かい国に行くと逃れられないのが、ゴキブリとの遭遇。その数と大きさは想像を超え、台湾好きもこれだけは苦手と恐れる存在です。そんな台湾での嫌われ物について調べてみました。
まずゴキブリの種類から知ること
実はゴキブリ対策は種類によって異なります。家の中や周辺に登場する主な3種類のゴキブリをご紹介します。
チャバネゴキブリ
ゴキブリの中でもかなり小さい種類です。場合によっては、ほとんど気付かないほどの大きさで、成長スピードが速いのも特徴です。 名前の通り茶色の羽で、他の虫と区別がつきにくいかもしれません。 小さいために数で勝負するタイプですので、1匹見たら千匹というのはたいていこいつです。お風呂場やトイレよりも乾燥した場所を好み、小さな体を生かして、あらゆる場所に身を潜めます。侵入経路として、引っ越しの際に段ボールに潜み、新しい家で繁殖してしまうパターンがよく知られています。というのも、段ボールに使われている接着剤を餌としているらしいので、荷物整理のためにいつまでも段ボールのままにクローゼットに置いておくと、そこが巣になってしまいます。10階なのにどうしてゴキブリがいるんだろうと思ったら、これが原因です。
クロゴキブリ
黒くて大きい典型的なゴキブリです。この大きな体になるまでには、1年近くかかることもあるらしく、成長が遅いので、数で増えるタイプではありません(と言ってもかなりの個体数です)。チャバネゴキブリと違って少しの間ですが、飛ぶことができます。これが厄介です。ただ、台湾のゴキブリは大きくなりすぎてなかなか飛びません。むしろあまり飛ばないように退化してしまったのかもしれません。基本的に逃げる時はすごいスピードです。特に狭い所を通り抜ける能力に優れており、いつもの体の高さの半分くらいでも素早く通り抜けることができます。そのため、つぶそうとしてもいつの間にかどこか狭い所に隠れてしまいます。じめっとした場所を好み、トイレに流されても下水で生きることができます。表面に油が分泌されているので、おぼれないということです。お風呂場で石鹸や髪の毛などを食べてたり、キッチンでごみを食べます。
ワモンゴキブリ
ワモンとは胸の部分に輪状の紋様があるからです。 とにかく大きくて活発なゴキブリです。あらゆる場所で走り回り、飛び回ります。何でも食べますので、壁の中で建材などを食べて生き続けることもできます。そして、オスと交尾しなくてもメスだけで繁殖することが可能のため、週に1回くらい生む卵の数が少ないとはいえ、驚異的に増えることができます。
ほぼ最強なゴキブリですが、寒さが最も苦手で、地球温暖化といえどもなかなか北上できず、日本では九州南部より南にしか生息していません。
家の中に入れさせない工夫【重要】
チャバネゴキブリ対策
引っ越し荷物に紛れて侵入することが多いため、中古品なども気を付けなければいけません。飛べないために、3階以上であればほぼ入ってくることはありません。台湾の住宅で気を付けないといけないのは、玄関が共同で部屋が分かれているタイプです。この場合は自分が気を付けていても、他の部屋で繁殖し、増えすぎると違う領域にも侵出してきます。借りる家を探す場合に「獨立套房」と呼ばれる、完全に住居部分が独立しているタイプを選ぶと、他の家からの侵入を防ぐことができます。
クロゴキブリとワモンゴキブリ対策
これは非常にシンプルです。穴や隙間を閉じることです。穴というと最も可能性が高いのが排水部分です。風呂場や洗濯機の排水部分から侵入するパターンがほとんどですので、もし小指が入るくらいの隙間があれば、ふさぐようにしてください。窓があれば、網戸や戸締りである程度防ぐことができます。台湾の家は、気密性がよくないので気付かない所に隙間が存在します。住み始める前に家具をずらし、外や壁の中と通じている隙間がないか確かめ、くん煙剤などで消毒しましょう。抵抗性ゴキブリでも、くん煙剤で追い出すことができます。
退治方法
自然の味方と共存する
実はゴキブリと闘ってくれる生物がいます。ヤモリとタカアシグモです。ヤモリは夜に「キュッ、 キュッ 、キュッ」という甲高い声で鳴き、見た目には可愛いのですが、難点としては糞がそこら中に落ちてしまうことです。タカアシグモは足を広げると10センチ近くになるので、クモが苦手な方は殺してしまいがちですが巣を作らず非常にゆっくりとした動作で、人に対しては無害です。ゴキブリがいなくなると、違う家に行ってしまうので、逆に言えばタカアシグモがいるということは、ゴキブリがいるということになります。
燻煙殺虫剤を使う【即効性】
これは緊急性がある最終手段です。荷物が重なっているとそこに煙が届かないので、ある程度煙が行きわたる空間を作ってあげる必要があるため、少々面倒です。これのすごいところは、死ぬときにわざわざ外に出てくれます。そのため使った後は、広い所で大量にひっくり返っていますので、あとはまとめて片づけるだけです。しかしデメリットがあります。抵抗性ゴキブリという薬剤に強いゴキブリを生み出してしまうことと、巣の中まで完全に退治することが難しいということです。
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誘引式殺虫剤を使う【最も確実】
ゴキブリに殺虫成分が入っているものを食べさせて巣に帰った時に、その糞や死がいを食べた他のゴキブリも死んでしまう殺虫剤です。長期戦になっても確実に駆除したい場合はこの方法が一番です。というのもこれで抵抗性ゴキブリは生まれません。食べたら確実に死んでくれます。この食べてくれるというのが難しく、誘引性があるとしても、通り道に置いてあげる必要があります。ゴキブリは意外と清潔好きで、出入口で足を拭いてから入るそうなので、その付近は汚れます。つまり隙間の周りに汚れが集中している場合は、通り道になっている可能性がありますので、そこに誘引式の殺虫剤を置きましょう。効果があれば、いつの間にか見かけなくなります。
注意すべき点としては、かならず設置した時期を記録しておき、有効期限までに回収して新しいものに入れ替えるということです。有効期限を過ぎると殺虫効果が弱くなり、ただのゴキブリのえさになってしまいます。
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※2019/6/20追記「台湾でゴキブリが出にくい住宅を探す」もご覧ください!
台湾に住んでみたいと思っているのでスゴく参考になりました。ゴキブリの説明がイラストなので、安心して読むことが出来ました!ゴキブリをググる人って大体、見るのも無理ってくらい嫌いな為、写真なんて出てきようものなら、スマホ画面がスクロール出来なくなると云う状況に陥りますから、、、(ただ、飛びまわるワモンが居る為、住むのは無理かもw)
ご感想ありがとうございます!住むとなると避けられないので、3階より上に住んで、段ボール類は早めに捨てる。これに尽きます。